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単語帳DUO 3.0をひと月で終えるために

このエントリーはひと月前にポストした「中学生レベルの英語力の奴が4ヶ月でTOEIC「Bクラス」を出す方法」の補足にあたります。DUOの使い方を知りたいというコメントがあったので書いてみたのですが、かなり具体的に書いたので長くなりました。なので、例によって先に「重要ポイント」を列挙して、それから「詳細」に移ります。

特に重要なところはボールドにしていますが、自分では全部重要だと思ってますので、本気でこの方法を実践される方はよく読んでもらえると良いかもしれません。

DUO3.0を実際にひと月ちょっとで終えて思うのは、基礎語彙の増強はスピードが最も重要だと言う事です。つまり、DUOにしろ何にしろ基礎語彙は短期間で一気に身に付けるべきであって、「半年かけてやるかー」では、まあさらに2ヶ月かかるか、大概は飽きて2週間で本の存在も忘れ去ったりしてしまうのではないでしょうか。


  • 「重要ポイント」

・使用書籍1:DUO 3.0
・使用書籍2:DUO3.0 復習用CD例文リスト付き!)
・スピードが大事。出来ればひと月、長くて1.5ヶ月で終わらせる(平日で”最低”6時間はDUOに時間を費やす必要がある)
・あらゆる媒体で語彙力の増加を体感し、バイタリティを持続させる
・例文の見出し語のみマスターするだけでTOEIC600点前半は達成可能
・分詞等を分かってないと理解しにくく、その結果覚えにくい例文があるので、基礎文法力は必要
・覚えるのは例文と見出し語のみ
・覚えるためには、繰り返して「書く」「聴く」「発音する」「英訳する」事が大事
・もう一度。重要なのはくり返し


  • 「詳細」

はっきり言ってキツいです。1.5ヶ月で終えられるのはさすがに学生だけでしょう。しかし、短期間で基礎語彙を詰め込む事でよく頭に入るだけでなく、語彙力の増加を着実に実感する事が出来ます。これは非常に重要で、例えば半分まで覚えたあたりで海外でのニュースサイトなんかを読んでみると、「あれ?2週間やっただけでなんでこんなに読めるの?」ってぐらい読めたりして、「さらに覚えたらもっと読めんじゃん!」という風に、バイタリティの維持・増加ができます。こういう事も、語彙の必須さがピカイチなDUOならではなわけですが。
英語は慣れとはよく言いますが、語彙の暗記もかなり慣れの要素が大きいです。最初は結構つらく、「またこの単語忘れてる」とか「まだ1/4も終わってないじゃん」と憂鬱になるでしょうが、それは皆同じです。しかし語彙が身に付く速度や効率はやればやる程ガンガン上がっていきますから、それを信じて辛抱強くやってください。自分の経験では、6割を終えた辺りから実際に海外のニュースサイトや、TOEICの文章がそこそこ読める実感が湧いてきました。初めの段階で諦めない奴に栄光(?)は輝くのです。池谷裕二の本に書いてあるのですが、学習において学習量と能力の増加は比例しない事に注意してください。学習量と能力の増加は指数関数的な関係にあります。ですから、思ったより勉強しないと、能力の増加を実感できません。初めの段階で「出来ない」と諦めないでください。
さて、DUOの攻略法です。最終的には例文を覚える事になります。そう聞くと中学生レベルの英語力しか持ち合わせていない皆さんはビビるでしょう、間違いなく。しかし、ここに紹介する方法で見出し語を覚えていけば、例文を覚えようとしなくてもいつの間にか頭に入ります
重要なのは一日1セクションを必ず守る事です。ただし覚え始めは覚える事自体に慣れていない事もあって、なかなか進みません。ですから、初めの1週間は4、5SECTION進めば良いと考えましょう。やればやるほど次第に余裕が出てきますので2セクションやったりする日も出てくるでしょう。後半に差し掛かる頃には土日で5つのSECTIONは終えたいところです。
見出し語の覚え方です。この段階では、決して見出し語以外を覚えようとしてはいけません。でないといつまでたっても終わりが見えてこない事になります。まず、取りかかるセクションの例文すべてに目を通します。この時には分からない単語ばかりですので、日本語訳を見ながら例文全体の意味を理解するようにします。一通り見たら、日本語訳を見ずに例文の意味を取れるようにします。わからない単語は下の見出し語一覧で確認します。これも一通り終わったら、今度は例文を見ずに見出し語だけを見て、その意味が理解できるか確認します。例文の中ではわかるのに、単語単体になると分からない場合が多いでしょう。その場合は焦らずにもう一度例文の中で覚えるようにします。単語の覚え方は人それぞれでしょうが、自分の場合は覚えようとする単語の和訳だけを見て、そしてその単語を英語で紙に書くことで覚えました。英単語そのものを見ながらそれを紙に書き写してもおそらく意味はないと思います。
さらに記憶を確固たる物にするために2つの重要ポイントがあります。ひとつは日本語訳を英訳できるようにする事です。これが今回紹介している方法のキモです。このステップで脳へ語彙を強く固定する事が出来ます。この方法を発見したのは5割終えた辺りだったのですが、そこからこの方法で一気に終わらせる事が出来ました。
もう一つの重要ポイントは、復習用CDを使う事です。リスニング対策として、比較的スロースピードな発音に慣れる事が出来る利点もありますが、何より語彙の固定化が促進されます。この理由は自分にはうまく説明できません。しかし、単語の暗記において、見るだけではなく書く事、聴く事が重要なのはよく知られている事ですし、自分自身痛感しています。自分の場合、どうしても覚えられない単語を聴きながら何度も発音していました。
覚えた語彙をすぐ忘れる。これはまあ当然です。これを防ぐために重要なのはやはり繰り返しです。毎日、その日にやったところまでのすべての単語のチェックを行います。すべてです。SECTION10までやった日には、1〜10までのすべての単語をチェックします。40までやった日には1~40までのすべての単語をチェックします。そう、後半に行けば行く程一日の処理量が増えていくのです。ここで始めに書いた事を思い出して欲しいのですが、それでも一日一セクションを必ず守ります。脳は使えば使う程その能力を発揮しますので、これもそこまで苦にならなくなります。チェックは、「和訳が出来るか」、「英訳が出来るか」のチェックです。最後まで終わったら、そこでやめるのではなく毎日2回は通しで復習用CDを聴き、すべての例文が理解できるかのチェックをします。
これで1.5ヶ月で攻略でき、かつすべての語彙を覚えた状態でいることになります。すごいですね、頑張りましょう。ここまでやると、何かの単語を見た時に、それを含むDUOの例文が自然と浮かんでくるようになります。


  • 「ちなみに」

復習用CDの速度に慣れてきたら、iPod等で1.5倍速再生して聴くと良いと思います。聞き取れない単語も、速い速度で聴いた後にノーマルな速度で聴くと、不思議と聞き取れたりします。
見出し語だけで600越えが可能というのは、自身が新トリプル模試で体験したものです。新トリプル模試は本番より難しいと言われているのですが、実際にどうかは分かりません。TOEICを受けたのは例の記事の1回だけなので。


  • 「最後に」

以上ですが、最近はかなり忙しく、よく校正をせず(後半は特に)ポストしますのでわかりにくいところも多いかと思います。その時はコメントをください。他にもよりよい方法や、改善点もあるかと思いますので、そういった点をご自身のブログにポストしてトラックバックしてくださるとおもしろそうです。

■補足(4/17追記)
この記事の関連記事が2つあります
何をやるかでなく、何をやらないかが重要である ― 利根川
中学生レベルの英語力の奴が4ヶ月でTOEIC「Bクラス」を出す方法